長い目で見るかどうか・・・・衆議院沖縄・北方問題特別委員会の根室市長の発言を受けて

投稿日時 2011-08-04 | カテゴリ: 時事問題

本日の新聞記事によれば、衆院沖縄・北方問題特別委員会で、根室市長が、北方四島との「ビザなし経済交流」を提案し、その理由として「四島の島民(根室に住む旧島民でしょうか、現在住むロシア人でしょうか。)からは『日本の品物をどんどん入れて欲しい』と言われた。北方領土の主権問題を棚上げして、経済発展に貢献すべきとの意見をしたとのことです。

これは、実に、平和な日本を象徴する発言だと思います。

3.11の時に、自衛隊が被災地救援に全力を挙げているとの報道があった際に、3.21に日本の領空に接近しスクランブルさせたのは、どこのお国か、また、敗戦直後、鉄道敷設のため50万人以上の日本兵の強制労働を敢行し、10万人以上の死亡者を出した国がどこか、忘れてしまうのでしょうか。

確かに、ロシアとの貿易港は、新潟など日本海側に多いのも知れませんが、地理的には国交が開かれていない根室や稚内の方がずっと近いのです。本来であれば、もっと警戒感、緊張感を持ってもいいはずですが。どこが一番危険があるのか、全く考えていないのでしょうか。

ビザなし経済交流とは、関税なしの貿易ということでしょうか、それとも従前と同様親善に名を借りたインフラ設備や建物提供なのかまでははっきしませんが、墓参りの手土産を渡すようにはいきません。
経済発展がそのまま軍事力強化につながるのは、中国の例でも明らかです。

ほぼ人が住めない無人島に関与して、あれほどまでに大騒ぎをする(させている)お隣の国ほど警戒感を持つ必要はありませんが、配慮すべきは目先の経済発展だけでいいのか、将来を考えなくていいのか、疑問を感じざるを得ません。

竹島の日が設定されて、韓国国内で大騒動が起きていた頃、昼食を取るために、立ち寄った、少し郊外の韓国人が比較的多いと言われる町の、百貨店のレストラン街(場所によっては、昼食時も人が少なく時間がかからない。)の韓国料理の店内で、韓国人の店長と日本人のパートのおばさんが、日本語でこういう話をしていました。
「この曲(店内に流れていた韓国語の曲)、知っている?」
(パートのおばさんは、韓国語の曲は歌詞がわからない)
「知らなーい」
「これは、○○独島へ という曲なんだ」
(その後、店長は、竹島について説明しようとするが、パートのおばさんはその言葉を遮るように)
「ふーん、そうなの。」
(日本人的曖昧言葉による、会話打ち切り宣言)

この韓国人のように日本在住で日本語を自由にこなす立場にあっても、国境問題に真剣になりましょうとは言いませんが、求められれば、また短期的に地元が潤えば、何でもよしではないはずです。
ロシアからみれば、我が国は南に位置し、アメリカとも中国とも地理的条件が異なります。

根室市長の発言は、いろいろな問題が片付くまでは、すべきでない発言だと思います。




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