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時事問題 : 民族性と宗教
投稿者 : admin 投稿日時: 2008-06-13 (848 ヒット)
さて、弁護士という職業は、国内の事件を主として取り扱っていても、必ず外国人が絡む問題に遭遇します。英語は苦手なのですが。
年々国際交流が活発化しており、都市部でも地方でも同様だと思います。
 外国人と接していると、まず感じるのは、自分が日本人だなということです。
刑事事件の場合で、勾留されている被疑者に会いに行くと、何か問題が起きると、警察官、職場の人などに対する不満を「日本人」に対する不満と捉え、「日本人は云々」というグチを、聞かされます。
 裁判が終わったら、国外退去処分という人も多いので、できるだけ、「日本人」が悪く思われないようにしなければと思い、接しています。
  
 一般論ですが、英語が第1外国語の国の人々は、英語が上手でない日本人とよく接している人は、我慢強くきちんと会話をつないでくれます。
外国人と話しをする上で、一番注意することはその人の信仰する宗教と国に対する最低限の知識を持つということではないと思います。海外旅行をすると、自己主張の激しい外国人を目にしますが、そういう民族柄のあるお国もあるのでしょうが、そうでない国もたくさんあります。

ところで、私が、仕事で接した外国人ことのある外国人は、地域分類でいけば、南米、北米、中南米、アフリカ、中東、南アジア、東南アジア、東アジア、欧州どこでもあり、逆に言えば、結構日本も国際化しているということですね。

 ただ、出身地域というより、民族の特徴は、信仰する宗教で決まるという感じがします。

 例えば、カトリックを信仰する国々、フィリピン、ブラジル、メキシコなど人々は(歴史的には全部ラテン系といえばラテン系)、何となく陽気で、細かい事にこだわらず、本質的にポジィティブ思考がある感じの人が多いのではないかと思います。
 これらの国々から来た人のお宅で、日本の田舎の仏壇や神棚並に、キリスト像やらマリア像が飾ってあり、その部分だけは特にきれいに清められ、更にはそこに経本の代わりに聖書が置かれているのを見ると、「コリント人への手紙」の朗読より聖書にリアリティを感じました。

 イスラム系の人々は、のんびり見えても、礼拝の習慣があるからか、時間はきっちりしている印象です。
 封建的と言われるアバヤやチャドルも、一度、お宅に伺って家の中で、ワンレンの、いともあでやかな衣装の女性を目の当たりにすると、町中でアバヤやチャドルを見かけても、マイナスの印象が薄らぎます。
 
 民族性は傾向であって、個人の特徴ではありませんが、初対面の人と上手く対応するには、役に立ちます。

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