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投稿者 : admin 投稿日時: 2005-08-16 (788 ヒット)
先物取引では、取引対象のことを建玉といい、売りと買いがあります。
株式取引と大きく異なるのは、その取引で、売り玉を買えば買いしかできずと、買い玉を買えば売りしかできないことと、期間制限があり、長く保有する訳にはいかないという2点だと言われます。
横文字の商品では、PUTとCALLという名称を使うものもありますが、仕組みはほぼ同様と考えてよいと思います。

先物取引の問題点などは、先物取引被害者弁護団などの方が詳しいと思いますが、やはり、先物の、根本的に取引金額が多額で、しかも値段の乱高下が大きく、それでも買い支えるほどの資金力がなければ、確実に儲けることはできない仕組みになっていることだと思います。(最後の方になると高いか低いか寄りつきの傾向はどちらかに偏ると思います。)
実際やってみると証拠金の負担の大きさを痛感されると思います。庶民に手が出せるものではないのです。

先物取引の際の殺し文句が、
「株式よりも大もうけできる」ということでしょうか。

この「もうけがでる」という台詞を素人に言ったら、嘘というものです。先物も専門用語が多く使われる取引ですが、市場の一般予想を上回るところで、動いていますから、「今年のアメリカの小麦は豊作だ」などという一行二行の新聞記事で、市況が決まるほど甘くはありません。

先物の難しさは、素人にはわからない取引の複雑さと、市況の読みができるまでに時間がかかるということでしょうか。

先物をやる場合であれば、まずは、6か月間程度Simulationで先物取引をやってみて、その間に必要とされる、証拠金の金額、建玉の金額、取引回数に応じて生じる手数料が手持ち資金で十分収まるように調整し、また、局面判断にある程度の見通しをつけられるようになってから、始めることをお勧めします。
取引額が手持ち金額を少しでもオーバーすれば、すなわち追加証拠金=「おいしょう」が出せなくなったら、その時点から取引できません。手仕舞い=取引終了するしかありませんが、そうなった時には、負けとなることが多いです。
なかなか、勝てません。


なお、公設の先物取引所を介さない先物取引は、間違っても、手を出さない方が賢明です。
市場操作の余地が、非常に大きく、最初に客に少々勝たせてその気にさせて、ぼろ負けをさせて、先物会社がぼろ儲けをすることが可能で、実際そうやって、多額の利益を得ている先物会社が存在するからです。

投稿者 : admin 投稿日時: 2005-08-16 (781 ヒット)
さて、ここで、ギャンブルというものを考えてみましょう。

ギャンブルというと、ばくち、賭博などいい印象を受けない方が多いと思います。それは、「ギャンブルをやって、大金をはたいた」とか、ギャンブルをさせられている側の印象から受けるイメージが先行していることに影響があるのでしょう。

ギャンブルは、実は、数学の、確率統計の理論で成り立っている大変ロジカルな行為です。

確率統計の初歩に、「サイコロがあります。半、丁どちらが出るかは不規則であるが、サイを振る回数が増えれば、限りなく2分の1に近づく」ということが話題として、よく上げられます。
この場合には、延々と「半」と言い続けて、確率2分の1となる程度まで、サイコロを繰り返したら、この勝負に負けることはありません。勝つこともないですが。

しかし、サイコロの重心をわざと変えて、サイの目の出る確率を変えたら、この確率2分の1は変わってくることになり、半と丁の確率が3:1という場合も生じてきます。この場合に、「半」と言い続けたら、この勝負に必ず勝つということになります。

株取引も先物も、数年前に一世を風靡し現在訴訟がいくつも起こされているEB債も、勝負事です。一般の方は、こういう物が前者に類する勝負事だと考えます。
しかし、これが、大きな落とし穴です。一見フェア、しかし、実は最初から勝負の決まっている後者であることが多いのです。特に、消費者に裁量が少ない、先物、金融商品は、購入の段階で勝負が決まり、消費者がその才覚でどんなに挽回しようとしてもできないところに、胴元(賭の主催者とでもいいましょうか。)必勝あるいは胴元の圧勝の秘訣が隠されているのです。

ではなぜ、これを手がける人が増えるのか、特に先物に関してはネット取引が解禁となったばかりです。本当にやる人は騙されるのか。私にとっては、素人が勝負師相手に勝負をするなど、Beginner's Luckyならともかく、やるものではないと思うのです。

しかし、証券会社のパンフレットを見ても、先物会社のパンフレットを見ても、「勝負師がやっています」「素人が首を突っ込む物ではない」とは、どこにも書いていません。
そればかりか、あたかも「神の見えざる手」だけが市場を支配するかの如きパンフレットになっており、なぜか、こういうものは、高学歴の人ほど、よく引っかかるのです。宣伝のうまさが、こういうもののGamble性の高さを覆い隠しているのです。

とは言っても、弁護士は慎重すぎる、自分は成功するんだ、成功したいと思われる方もいると思います。
そこで、次に、このようにGamble性の高い商品を購入して切り抜けるための、最低限これだけは知っててやるようにということをお話ししましょう。

投稿者 : admin 投稿日時: 2005-07-27 (2581 ヒット)
私は、弁護士になって今年でちょうど10年目に当たります。

この業界、10年目くらいが中堅、20年目くらいがベテラン、30年目くらいが超ベテラン、
40年目を過ぎるとそろそろ老害と煙たがれるようになります。

弁護士は、医者と同じで一生資格を保持できます。ただ、弁護士であっても、
他人様の仕事をする以上、能力が衰えた段階で、あるいはそうなる前に、引退するべきなのでしょう。

私は、65歳くらいで事実上一線から退き、あとはlifework程度に弁護士業ができればと思っています。あと29年の寿命と考えれば、弁護士人生はかくも短いものかなと思ったりします。

毎日が本当にあわただしく過ぎていく毎日で、この9年というもの、手帳による分刻みのスケジュール管理は変わることがありませんでした。
これからも、時間の合間に、文献検索と、最新判例のチェック、新法の勉強をし、なおかつプライベートでは子育てをしてという、仕事と育児しかない生活が数年続くのだと思います。
大変だ、やれないと思えば、何事も成せない状況の中で、ここまでやってこれたのは、自分の努力とそれにも増して周囲の支えと理解だと痛感します。

ひとつひとつの仕事をきちんとこなすのが、弁護士の基本です。
すべてにおいてそうありたいと、心がけています。

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