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時事問題 : 女性手帳・・・女性の人生設計について
今、20代の女性に女性手帳を配布するとの計画が話題になっています。
少子化問題を女性へ押しつけるものとの批判もあるそうですが、私は賛成です。どのみち女性しか子は産めないわけで、そこから来る生物学的な制約を、差別、強制と言っても、意味がありません。産まない自由はありますが、これは合理的区別の範囲内です。
子どもを産むと、子育てはその人の人生の中で大きなウェイトを占めます。
いくら出産が難産だったとしても、時間の長さに圧倒的な差があるため、出産よりも子育ての方がずっと大変ですが、妊娠中はそうは思わないし、更に、不妊治療をしている人であれば治療だけでせいいっぱいでその後のことは何も考えられません。
しかし、妊娠中は何もしなくても体内で赤ちゃんが大きくなりますが、出産後は全部世話しなければなりません。出産は子育てのスタートにすぎません。
20代で出産するのであれば、人生設計など考えなくても、親も若いし、いざとなれば子育て支援を求められるため、何とかなります。つまり母が25歳で生んだ娘が、25歳で子どもを産んでも、親はその時50歳ですから十分な子育て支援が期待でき、娘はその人生において、キャリア形成に若干支障があったとしても、無理がききます。
しかし、例えば、35歳で生んだ娘が、35歳に出産すると、その時、親は70歳ですから、その子育て支援は自ずと知れてきますし、その分、自分の子育体力を確保する必要も出てきます。産む本人だけでなく、支援する周囲にとっても、適切な年齢に出産をすることは、現実問題として、かなり重要味を帯びるのです。
女性の場合には、社会に出て、仕事だけをすればいいものではなく、出産、子育ての主体になる必要があり、いろいろな面で調整を図る必要があります。特に、高齢出産で生まれた娘世代は、私たちの親世代、あるいは私たちの世代でも恵まれた環境にいる人のように、親がかりで子育てをすることが大変難しくなります。
計画通りにことが運ばないのが人生だとしても、それでも、ある程度計画性を持った方が望ましいのは事実です。
女性手帳は、普段、考えない出産、子育てを身近に考え、今という時を、人生の一過程として位置付けるという意味で、有意義だと思います。
なお、高齢出産問題として、出生前診断も話題になっていますが、出生前診断はゼロ、ワンではなく、何百分の1という確率診断です。
私も過去に受けたことがあり(但しそんなに高くなかった)、検査データを見て「これはどういう意味ですか」と医師に尋ねたところ、「赤ちゃんは、この確率のとおりに生まれてきます」と言われました。しかし、生まれる子は一人で、確率の問題を離れ、ワンゼロで生まれてくるわけです。その時、なるほど、神のみぞ知るということか、と悟りました。
出生前診断は大半の人にとっては気休めであり、確率が高かった人にとっては、覚悟の壁となります。
遅かれ早かれわかることですし、先に覚悟を持って出産して子育てするのか、あるいは、あきらめるのか、早めに判断するのも悪くないと思います。事前にダウン症とわかってもいろいろな人生観から出産を選択する親もおり、全員が全員、堕胎を選択するわけでもありません。
H25.5.10補足
なお、この手帳の配布実施賛成というのは、自分たちの世代の教訓を踏まえてのであり、子どもを産まない女性がこれだけ多い中で、子どもを産んでいないことを問題にするものではありません。
でき得れば、おそらく祖父母世代が今後半端なく高齢者世代になり、祖父母の援助をあてにせずに子育てをしなければならない下の世代には、それなりの心の準備をしていただければ、もう少し子育てが楽になるのではないかと思った次第です。
女性手帳の内容までつぶさに知りませんが、自分のためだけに人生を過ごすのも味気ないわけで、自分の子どもでも誰かの子どもでも、同じように考えて、育てて行くような意識・意欲が持てるような内容にし、経済的その他の理由で中絶する人を減らし(世の中の中絶理由は、主に経済的その他の理由であり、子そのものを原因とするものは圧倒的に少ない)、またその中で、誰もが普通に2人程度の子を持て、無理なく子育てしながら仕事を続けられる世の中になっていくことが理想なのではないかと思います。
少子化問題を女性へ押しつけるものとの批判もあるそうですが、私は賛成です。どのみち女性しか子は産めないわけで、そこから来る生物学的な制約を、差別、強制と言っても、意味がありません。産まない自由はありますが、これは合理的区別の範囲内です。
子どもを産むと、子育てはその人の人生の中で大きなウェイトを占めます。
いくら出産が難産だったとしても、時間の長さに圧倒的な差があるため、出産よりも子育ての方がずっと大変ですが、妊娠中はそうは思わないし、更に、不妊治療をしている人であれば治療だけでせいいっぱいでその後のことは何も考えられません。
しかし、妊娠中は何もしなくても体内で赤ちゃんが大きくなりますが、出産後は全部世話しなければなりません。出産は子育てのスタートにすぎません。
20代で出産するのであれば、人生設計など考えなくても、親も若いし、いざとなれば子育て支援を求められるため、何とかなります。つまり母が25歳で生んだ娘が、25歳で子どもを産んでも、親はその時50歳ですから十分な子育て支援が期待でき、娘はその人生において、キャリア形成に若干支障があったとしても、無理がききます。
しかし、例えば、35歳で生んだ娘が、35歳に出産すると、その時、親は70歳ですから、その子育て支援は自ずと知れてきますし、その分、自分の子育体力を確保する必要も出てきます。産む本人だけでなく、支援する周囲にとっても、適切な年齢に出産をすることは、現実問題として、かなり重要味を帯びるのです。
女性の場合には、社会に出て、仕事だけをすればいいものではなく、出産、子育ての主体になる必要があり、いろいろな面で調整を図る必要があります。特に、高齢出産で生まれた娘世代は、私たちの親世代、あるいは私たちの世代でも恵まれた環境にいる人のように、親がかりで子育てをすることが大変難しくなります。
計画通りにことが運ばないのが人生だとしても、それでも、ある程度計画性を持った方が望ましいのは事実です。
女性手帳は、普段、考えない出産、子育てを身近に考え、今という時を、人生の一過程として位置付けるという意味で、有意義だと思います。
なお、高齢出産問題として、出生前診断も話題になっていますが、出生前診断はゼロ、ワンではなく、何百分の1という確率診断です。
私も過去に受けたことがあり(但しそんなに高くなかった)、検査データを見て「これはどういう意味ですか」と医師に尋ねたところ、「赤ちゃんは、この確率のとおりに生まれてきます」と言われました。しかし、生まれる子は一人で、確率の問題を離れ、ワンゼロで生まれてくるわけです。その時、なるほど、神のみぞ知るということか、と悟りました。
出生前診断は大半の人にとっては気休めであり、確率が高かった人にとっては、覚悟の壁となります。
遅かれ早かれわかることですし、先に覚悟を持って出産して子育てするのか、あるいは、あきらめるのか、早めに判断するのも悪くないと思います。事前にダウン症とわかってもいろいろな人生観から出産を選択する親もおり、全員が全員、堕胎を選択するわけでもありません。
H25.5.10補足
なお、この手帳の配布実施賛成というのは、自分たちの世代の教訓を踏まえてのであり、子どもを産まない女性がこれだけ多い中で、子どもを産んでいないことを問題にするものではありません。
でき得れば、おそらく祖父母世代が今後半端なく高齢者世代になり、祖父母の援助をあてにせずに子育てをしなければならない下の世代には、それなりの心の準備をしていただければ、もう少し子育てが楽になるのではないかと思った次第です。
女性手帳の内容までつぶさに知りませんが、自分のためだけに人生を過ごすのも味気ないわけで、自分の子どもでも誰かの子どもでも、同じように考えて、育てて行くような意識・意欲が持てるような内容にし、経済的その他の理由で中絶する人を減らし(世の中の中絶理由は、主に経済的その他の理由であり、子そのものを原因とするものは圧倒的に少ない)、またその中で、誰もが普通に2人程度の子を持て、無理なく子育てしながら仕事を続けられる世の中になっていくことが理想なのではないかと思います。
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